田舎の小さな村に住むヨシキとヒカリ。幼い頃から共に育ち、切っても切れない仲だった。灼熱の太陽。セミの鳴き声。帰り道に食べるアイスクリーム。そんな、何気ない夏の日、二人は語り合い、笑い合った。ヨシキはふとヒカリの方を向き、「あなたはヒカリではないのですか？」と尋ねた。半年前、山で迷子になり、一週間後に帰ってきたヒカリ。このヒカリは、見た目も言葉遣いも元のヒカリと変わらないのに、どこか心の中でどこかが違っていた。「ヒカリはいなくなったのに、あなたはどうなの…」ヨシキは、ヒカリを真似た“もの”と、何も変わっていないふりをして付き合い続けていた。しかし、村では奇妙な出来事が起こり始める。次第に正体不明の“もの”へと堕ちていく…成長をテーマにしたホラーストーリーが幕を開けた。